エゴイストはこれから絶滅していく?|生き残るための 重要な 5つの判断
エゴイストはこれから絶滅していくのか。
僕は、自分の結果だけを優先して、相手と味方の状態を無視する選手は、通用する場面を狭めていくと考えている。
一方で、自分が決めたいという意欲や、責任を引き受ける姿勢は、これからも必要だ。
シュートを打ったから自分勝手、パスを出したから良い選手、とは決められない。
味方へ渡すより自分が打つ方が良い場面もある。
自分で進むより味方を使う方が得点に近づく場面もある。
行動の形だけで判断を評価すると、必要な挑戦まで減ってしまう。
この記事の「絶滅」は、将来の人数を予測した統計ではない。
自分の数字を優先して選択を固定する考え方は、なぜ通用しにくくなるのかという問いだ。
公式の試合分析と僕の提案を分け、五つの判断と練習例から考える。

エゴイストの意味と、主体性の違い
ここで問題にするのは、得点を狙う選手の性格ではない。
自分が目立つ選択を、状況を見直さずに優先する判断だ。
人格のラベルではなく、変えられる行動として扱う。
| 区分 | 大切にすること | プレーの選び方 | 振り返りの対象 |
|---|---|---|---|
| 主体性 | 自分で決めて引き受ける | 状況を見て選ぶ | 判断の根拠 |
| 向上心 | もっと良い結果を出す | 有効な方法を増やす | 前の自分との差 |
| 自己中心的な判断 | 自分の数字を優先する | 状況より見せ場を選ぶ | 自分が目立ったか |
| 協働 | 味方の力も使う | 全体の可能性を広げる | 相互に使えた利益 |
| 責任回避 | 失敗を避けたい | 根拠なく味方へ任せる | 責められなかったか |
チームプレーをするとは、自分の判断を捨てることではない。
相手と味方の条件まで含めて、自分で決めることだ。
誰かへ渡して終わる選手も、周囲のために勇気を出して運ぶ選手もいる。
僕は、個人の能力を低く見積もりたいわけではない。
個人の力があるから、相手を引きつけて味方を使える。
自分の強みを、周囲の選択肢を増やすためにも使えると、活躍の形が増える。
エゴイストが通用しにくくなると考える理由
相手の対応が一つで済むと、得意なプレーを消されやすい。
右へ運んでシュートを打つことしか選ばなければ、そこへ人数を置いて待たれる。
パスを使えるなら、相手はシュートと味方への対応を同時に考える必要がある。
また、自分が持っていない時に動かないと、味方は出口を一つ失う。
自分へ来た時だけ活躍しようとしても、そこへ届くまでの攻撃が止まれば、出番そのものが減る。
ボールが来ない原因を、味方の技術だけに置かないことが大切だ。
失った後に関わらない選手がいれば、周囲はその場所も守る必要がある。
ただし、全員が同じ守備の負担を持つ必要はない。
チームの役割分担を理解し、自分に任された仕事を果たせるかを確認する。
FIFAの個人の能力と集団のプレーに関する分析は、チームの優れた場面を、個々の選手の貢献へ戻って見ている。
個人と集団を対立させる必要はない。
僕が問題にしたいのは、個人の力を持つことではなく、使い道を自分の数字だけに限定することだ。
もちろん、強い得点力を生かすために、チームが特別な役割を与える場合はある。
その戦術的な配分と、選手が勝手に周囲を無視することを混同しない。
特定の選手を「自分勝手」と決めつけるための記事でもない。
生き残るために必要な重要な5つの判断
1.自分の得点と、チームが得点する可能性を分ける
得点したい気持ちは持っていてよい。
エゴイストの問題は、強い意欲を持つことではない。その気持ちを理由に、目の前の条件を消してしまうことだ。
味方が良い状態なのに見ないなら、自分の得点以外の可能性を閉じている。
一方で、自分が十分に打てる場面でパスを選び続けるのも、良い判断とは限らない。
相手が戻る時間を与え、チャンスを小さくする場合がある。
勇気を出して打つことも、チームへ利益を作る。
選ぶ前には、距離、角度、相手の寄せ、GKの位置、味方が受けた後の状態を見る。
すべてを完璧に比較できるわけではない。
それでも、自分が決めたい以外の根拠を持つ。
結果がゴールなら必ず正解、外せば必ず不正解とも決めない。
難しい選択が偶然成功することも、有効な選択が失敗することもある。
結果の確認と、その時点で使えた情報の確認を分ける。
2.一対一の強さを、味方を空ける力にも変える
抜ける選手へ相手が二人寄れば、別の場所が空くことがある。
二人抜いて証明することだけが答えではない。
二人を寄せたところで渡せれば、自分の強みを別の形で使えている。
相手が一人なら仕掛ける。
二人目が近づけば、味方への道も確かめる。
寄せてこなければ運び、相手が対応しないまま前進できる幅を使う。
自分の強みが同じでも、選択を固定する必要はない。
FIFAが紹介するマイケル・ビールの練習例は、個人の仕掛けに加え、支えとなる選手を使う判断を扱っている。
個性と賢い選択を一緒に育てる視点だ。
僕の場面別の提案は、その考え方を参考にしたもので、同じ練習の再現や効果の保証ではない。
渡す時は、奪われそうだから離すだけで終えない。
味方が次に何をできるかまで考える。
パスを出した本人が受け直せれば、もう一度得意な一対一を作れる。
3.自分が持たない時間にも、得点へ関わる
自分へ出してほしいなら、味方が出せる状態も作る。
相手に隠れない場所へ動く。
味方が運べる道を空ける。
背後への動きで、相手に下がるか追うかを選ばせる。
おとりになることを、自分が損をする仕事と決めない。
相手を動かして別の味方を使えれば、その後の攻撃で自分も空く場合がある。
一度のプレーで、自分が最後に触ることだけを求めなくてよい。
ただ、チームのためと言って動きを増やすだけでは足りない。
ボールを持つ味方が出せる時機を見ているか。
味方と同じ場所へ重なっていないか。
その動きで、誰のどんな選択が増えたかを確認する。
ボールが来なかった場面も、映像を戻す。
自分を見ていた相手がどこへ動いたかを見る。
味方の前進と、自分の動きの関係を考える。
触った回数だけでは分からない仕事を残す。
4.失った後も、自分の判断の続きを引き受ける
挑戦に失敗することはある。
失敗した瞬間に周囲へ任せきりになると、挑戦の負担を味方だけが引き受ける形になる。
自分の選択には、その後の対応も含めたい。
最初に相手を止められるなら寄せる。
味方が近ければ、次の出口を消す役もある。
遠ければ中央や危険な場所へ戻る。
一人で無理に追い続けることだけを責任としない。
守備への参加を、走った量だけで評価しない。
相手の進行方向を限定できたか、味方が戻る時間を作れたか、中央への道を消せたかを見る。
奪った人の前に、奪いやすくした人もいる。
誰が寄せるかをチームで共有する。
自分のミスだから自分が必ず取り返す、と役割を飛び越えない。
悔しさを動く力に変えつつ、選ぶ仕事は状況に合わせる。
5.評価を、個人の数字だけへ閉じない
得点やアシストは大切な記録だ。
でも、それだけが良い仕事のすべてではない。
相手を引きつけた動き、前向きの味方へつないだパス、攻撃を継続させた受け直しも確認する。
数字がないから何もしていない、と落ち込まなくてよい。
同時に、数字にならない仕事をしたと言うだけで、実際のプレーを見なくてよいわけでもない。
どの場面で何を可能にしたかを具体化する。
自分の強みを使った回数だけでなく、使える状態を作った回数を見る。
失った回数だけでなく、どの条件で挑戦したかを見る。
次の練習で増やす選択が分かるように、記録の問いを変える。
選ばれるために何が必要かは、チームの方針にもよる。
監督へ役割を確認し、自分の長所をどう使いたいか伝える。
エゴイストという言葉で自分の役割を固定せず、評価の物差しを確かめることも、自分で考える仕事の一部だ。

エゴイストと、責任を持って挑む選手の違い
| 行動 | 自己中心的に閉じる判断 | 責任を持つ判断 | 映像で確認すること |
|---|---|---|---|
| シュート | 自分の得点のために打つ | 条件を見て自分が打つ | 打つ前の他の候補 |
| ドリブル | 抜くこと自体を目的にする | 前進や相手を引きつけるために使う | 抜いた先と空いた味方 |
| パス | 失敗が怖いから預ける | 味方の次の状態を良くする | 届いた後のプレー |
| オフザボール | 自分が受ける場所だけ探す | 味方の出口や通路も作る | 相手が誰へ対応したか |
| 切り替え | 失敗の後は任せる | 自分の役割へすぐ戻る | 寄せ方と戻る場所 |
| 振り返り | 自分の数字だけ見る | 判断が何を可能にしたか見る | 結果と根拠を分けたか |
自己主張を弱くすることが解決ではない。
自分はこう見た、だからこう選んだ、と説明できることが大切だ。
意見が違えば、見ていた条件を比べる。
声の強さで正解を決めない。
同じ場面を監督や味方と見ると、自分にはなかった観点を得られることがある。
指摘されたから全部変える必要はない。
根拠を確かめ、使える部分を取り入れる。
改善できる選手は、意欲を持ったまま判断を更新できる。
五つの場面で、自分の選択を見直す
1.シュートか横パスか
ゴール前で味方と二対一になった。
相手がパスを消しているなら、自分が打つ道は残る。
相手が自分へ出てきたなら、横の味方が使いやすい場合がある。
まず相手の位置とGKの対応を見る。
| 確認項目 | 見る対象 | 問い | 時機 |
|---|---|---|---|
| 自分の状態 | 距離と角度 | 今打てる体勢か | 出す前 |
| 相手の状態 | 守備者の寄せ | 打つ道を消すか | 寄せ方が変わる時 |
| GKの状態 | 位置と向き | どちらへ対応できるか | 最後の準備 |
| 味方の状態 | パス後の体勢 | 渡せばもっと良い状態か | 決める前 |
| 次の対応 | 外れた後の位置 | こぼれ球へ関われるか | シュート後 |
ゴールかどうかを見る前に、打つ直前の条件を残す。
横の味方が受けた後の状態も比較する。
次は相手が違う道を消す設定で試す。
2.相手が二人寄った時
サイドで得意なドリブルを始め、もう一人が近づいた。
二人目を引きつけた利益を使う。
近い味方が空いているかを確かめる。
渡した後に受け直す道も残す。
| 確認項目 | 見る対象 | 問い | 時機 |
|---|---|---|---|
| 最初の相手 | 進入方向 | 縦と内側のどちらを消すか | 仕掛ける前 |
| 二人目の相手 | 距離と速さ | 間に入ってくる時機か | 運ぶ途中 |
| 近い味方 | 受ける角度 | 自分の相手を外せるか | 渡す前 |
| 遠い味方 | 空いている場所 | 近い味方を経由できるか | 次の攻撃 |
| 自分の移動 | 受け直す場所 | パスの後に止まっていないか | 渡した後 |
相手が一人の回と、二人目が寄る回を比べる。
自分の得意な方向だけで選択を決めなかったかを見る。
渡した後に再び使える場所を残す。
3.得点できず焦っている時
試合の後半まで自分に得点がなく、遠い位置で受けた。
焦りがあることを認める。
焦りと、打てる根拠を別々に扱う。
まずいつもの確認に戻る。
| 確認項目 | 見る対象 | 問い | 時機 |
|---|---|---|---|
| 感情 | 得点への焦り | 急いで証明したくなっているか | 受ける前 |
| 距離 | ゴールまでの位置 | 前進した方が良いか | 持った直後 |
| 守備 | 寄せる相手 | 自由に打てる状態か | 構える前 |
| 味方 | 別の出口 | 次の良い受け手がいるか | 選ぶ前 |
| 行動 | 短い声かけ | 必要な位置を共有できるか | 次のプレー |
得点がない時ほど、いつもの確認へ戻る合図を決める。
次の一回で必ず証明しようとしない。
打つ根拠があれば挑戦し、なければ条件を作る。
4.ボールを失った時
自分の突破が止められ、相手が前を向こうとしている。
最初に相手の前進を遅らせる仕事を探す。
近い味方が出るなら、その後ろや次のパスを消す。
取り返す人と、取り返せる状態を作る人を分ける。
| 確認項目 | 見る対象 | 問い | 時機 |
|---|---|---|---|
| 保持者 | 体勢と向き | 今すぐ寄せられるか | 失った直後 |
| 味方 | 近い選手 | 誰が最初に寄せるか | 移動の最初 |
| 危険な場所 | 中央と背後 | 先にふさぐ場所はどこか | 相手が前を見る時 |
| 自分の仕事 | 寄せるか戻るか | 味方と重なっていないか | 最初の判断 |
| 確認 | 攻撃を遅らせたか | 奪えなくても時間を作れたか | 守備の継続後 |
奪った回数だけで、対応の良し悪しを決めない。
味方が戻る時間を作れた場面も残す。
自分と味方が同じ仕事へ重ならなかったかを見る。
5.ボールが来ない時
味方にパスを求めているが、何度も別の方向へ出される。
要求の声だけを大きくしない。
味方から自分が見えるかを確認する。
相手の後ろへ隠れていれば、場所と時機を変える。
| 確認項目 | 見る対象 | 問い | 時機 |
|---|---|---|---|
| 出し手 | 顔と体の向き | 自分を見る余裕があるか | 要求する前 |
| 自分の相手 | 視野と位置 | 道を遮っているか | 移動の前 |
| 通路 | 二人の間 | 届く道があるか | 手を上げる前 |
| 別の仕事 | 空けるか支えるか | 他の味方が使いやすくなるか | 出せない時 |
| 振り返り | 届かなかった原因 | 技術と条件を分けたか | 練習後 |
出し手の位置から自分の立ち位置を見る。
声を出した時に、どの道が開いていたかを確認する。
出せる条件を作るために動く方向を一つ変える。
公式のデータから、単純化しない読み方を学ぶ
FIFAの2022年W杯の9番の役割に関する分析は、2018年との比較で、90分当たりの守備の圧力と守備アクションを別々に示している。
高強度で直接追う仕事だけが、前線の守備ではない。
進行方向を限定する間接的な圧力にも役割がある。
| 指標 | 2018年 | 2022年 | 読み取れること |
|---|---|---|---|
| 守備の圧力 | 32 | 38 | 圧力の回数は増えた |
| 守備アクション | 4.5 | 3.6 | アクションは減った |
| 守り方の整理 | 比較の基準 | 直接的な圧力が減り、間接的な圧力が増加 | 単に走る量で説明できない |
この数値で、自分勝手な選手が減ったとは言えない。
走力が高い選手だけが残るとも言えない。
分かるのは、この大会比較では守備の仕事の形が変わったということだ。
僕はこの区別を、個人の評価にも使いたい。
数字の一つが増えたから全部良い、減ったから全部悪い、と決めない。
チームに必要な仕事と、その選手が担った役割を合わせて見る。
どの場所で、どんなリスクを選ぶか
同じ失敗でも、場所と周囲の状態で影響が変わる。
前線で後ろに支えがある場面と、後方で支えが少ない場面を同じに扱わない。
勝っている時と、最後に得点が必要な時も、優先することが変わり得る。
| 条件 | 使いたい挑戦 | 先に確かめること | 失敗後の準備 |
|---|---|---|---|
| 前線の一対一 | 自分で突破する | 抜いた先の相手 | 近い味方との切り替え |
| 前線で二人が寄る | 味方を空けて使う | パス後の前向きの状態 | 受け直す場所 |
| ゴール前で打てる | 自分でシュートする | 角度と相手の寄せ | こぼれ球への位置 |
| ゴール前で道が閉じる | 別の味方を使う | 次に打てる状態か | もう一度ゴール前へ入る |
| 中央で背中から寄る | 預けて受け直す | 返す相手の体勢 | 失った時の中央への対応 |
| 後方で支えが少ない | 前進の条件を作り直す | 失った時の危険な道 | 味方を戻して支える |
| 味方が前を向く | 通路を空ける | 自分が近づく必要 | 遠い出口も残す |
| 自分がボールを失う | 前進を遅らせる | 誰が寄せる役か | 次の出口を消す |
| 相手が引いて守る | 運んで相手を動かす | 動いた後の出口 | 失う前の支え |
| 相手が高く出てくる | 空いた背後を使う | 出し手と受け手の時機 | セカンドボールへの関係 |
| 得点が必要な終盤 | 前線の人数を使う | チームの優先順位 | 後ろの役割を共有する |
| リードしている終盤 | 有効な前進と保持を選ぶ | 残り時間と相手の圧力 | 孤立しない出口を作る |
リスクを取るとは、危険を見ないことではない。
危険を見た上で、得られる利益と比べて選ぶことだ。
失敗をゼロにする目標だけでは、前進の選択が減る。
逆に、勇気という言葉で条件を無視しない。
毎回二人へ突っ込むことが、必ずしも勇敢な判断とは限らない。
相手を引きつけて味方を使い、自分がもう一度受ける方が、強みを生かせる場合もある。
高校生が、主体性を残して判断を変える練習
ここからは僕の提案だ。
資料で効果が保証された練習ではない。
チーム練習の中で確認する問いを選び、追加の量を増やすだけの課題にしない。
二対一で、相手の対応を変えて試す
攻撃側を二人、守備側を一人にする。
守備者は毎回同じ道を消さない。
打つ道を消す回、パスを消す回、判断を待つ回を混ぜる。
攻撃側に正解を先に言わない。
相手の位置で自分の選択を変える。
シュートとパスの両方を使える状態を残す。
最初は守備者の動きが見やすい広さにする。
速さを上げることだけを目的にしない。
何を見て選べたかを確かめる。
選べるようになったら、相手の寄せる速さを変える。
強いプレッシャーでも同じ確認ができるかを見る。
失敗を責めるより、見ていた条件を聞く。
少人数のゲームで、パスした後まで続ける
方向のある三対三などで試す。
パスを出した本人も次の出口になる。
空いた味方へ渡した後、自分がどこへ動くかを確認する。
アシストの回数だけを褒めない。
渡したことで何が可能になったかを見る。
持ち直した本人が得点する形も残す。
パスを義務にしすぎない。
何本かつなげないと打てないルールは、判断の練習を別のものにする場合がある。
すぐに打てる場面を見送るからだ。
ルールを使うなら、何を練習したいかを決める。
目的が達成できたら制限を外す。
実際の試合に近い選択へ戻す。
失敗した後の仕事も一つの場面にする
突破の成否だけで止めない。
失った後に相手の前進を遅らせられるかを続ける。
味方が寄せた時は、別の出口を消す。
自分が寄せる時は、周囲が戻れる方向へ誘導する。
取り返せなくても対応を記録する。
攻撃の挑戦と守備の準備をつなげる。
ミスをした人が一人で走り続けるルールにはしない。
チームの役割を見なくなるからだ。
近い人が寄せ、別の人が道を消す関係を確認する。
誰が失ったかと、誰が最適な位置にいるかを分ける。
責任は味方を助ける形で引き受ける。
取り返す感情より必要な仕事を優先する。
映像では、結果を隠して判断の根拠を見る
選ぶ直前で映像を止める。
自分と味方と相手の条件を書き出す。
二つ以上の候補を挙げる。
その場面の優先順位を決める。
その後で映像を再生する。
成功したかと、根拠が十分だったかを別々に確かめる。
うまくいった場面も同じように見る。
結果が良いと、準備の不足を見逃すことがある。
偶然開いた道へ通ったのか、自分が条件を作ったのかを分ける。
指摘を受けたら、見落としていた対象を探す。
次の練習で確認する問いを一つ選ぶ。
気づきを次の行動へ変える。
| 段階 | 試すこと | 見る対象 | 確かめる変化 | 次に変える条件 |
|---|---|---|---|---|
| 二対一 | 打つ・渡すを選ぶ | 守備者の位置 | 選択を固定しなかったか | 寄せる速さ |
| 三対三 | パス後も動く | 味方の体勢 | 次の出口ができたか | 相手の戻り方 |
| 攻守の継続 | 失った後も役割を選ぶ | 近い味方と中央 | 同じ仕事へ重ならないか | 失う場所 |
| 映像の停止 | 選ぶ前の候補を挙げる | 使えた情報 | 結果だけで決めなかったか | 別の候補 |
| 次の練習 | 一つの問いで再確認 | 前回との条件差 | 同じ状況で答えが増えたか | 相手や人数 |
自分の数字を大切にしながら、記録の幅を広げる
得点を記録することは続けてよい。
アシストも、シュートも、挑戦の結果も残す。
その横に、選ぶ前の条件を一つ書く。
数字を捨てるより、数字だけで説明しない記録に変える。
| 記録 | 残す条件 | 確認する問い | 次へつなぐ工夫 |
|---|---|---|---|
| シュート | 距離・角度・相手 | 打つ根拠はあったか | 受ける場所を変える |
| パス | 味方の次の体勢 | 渡す利益はあったか | 出す時機を変える |
| 突破 | 抜いた先の相手 | 前進できる道があったか | 二人目を見る |
| 触らない動き | 動いた相手 | 誰を使いやすくしたか | 動き始めを合わせる |
| 失った後 | 近い味方と出口 | 必要な役割を選べたか | 最初の戻り方を変える |
| 指摘 | 自分にない観点 | 何を見落としていたか | 次に見る対象を決める |
チームのために頑張った、で終えない。
自分のために打った、という感情だけでも終えない。
どんな条件で、何を選び、何が変わったかを残す。
説明できる範囲が広がると、改善案も具体的になる。
- 自分が決めたい気持ちと、打つ根拠を分けたか。
- 二人目の相手が寄った時に味方も見たか。
- 持たない時に出口や通路を作ったか。
- 失った後の役割を味方と合わせたか。
- 成功・失敗と、選ぶ前の条件を分けたか。
意見が違った時は、見ていた条件を比べる
味方からパスが欲しかったと言われても、すぐに自分が間違ったと決めない。
逆に、自分が打ったから正しいと押し切らない。
二人の見ていた条件を、同じ場面へ戻して比べる。
次の約束を一つ決める。
| 聞くこと | 自分が伝えること | 比べる条件 | 次の共有 |
|---|---|---|---|
| いつ出してほしかったか | 見ていた寄せの方向 | パスを出せる時機 | 動き出す合図 |
| どこで受けたかったか | 見えていたパスの道 | 守備者の位置 | 受ける角度 |
| なぜ自分で打ったか | 距離と体勢 | ほかの候補の状態 | 確認する対象 |
| 失った後に何が必要か | 最初に選んだ仕事 | 近い味方の位置 | 寄せる人と消す人 |
よくある質問
エゴイストのように、自分が決めたいと思うのは悪いか?
悪くない。
その意欲は挑戦の力になる。
自分が決めたい気持ちと、今自分が打つ方が良いという判断を分ける。
相手と味方の状態に応じて選択を変えたい。
チームプレーのために、いつもパスを出すべきか?
いつもパスを出す必要はない。
自分が突破したりシュートを打ったりする方が良い場面もある。
チームプレーは、自分を使わないことではなく、状況に合う方法を選ぶことだ。
個人の得点数より、何を見ればよいか?
得点数を大切にしながら、選ぶ前の条件も見る。
味方を空けた動き、渡した後の受け直し、失った後の対応を具体的な場面で確かめる。
数字と役割の両方を振り返る。
まとめ
これからのエゴイストを考える時、僕が見直したいのは、強い意欲ではなく選択の固定だ。
自分の得点を狙いながら、空いた味方を使う。
自分の長所を残しながら、持たない時間や失った後にも役割を持つ。
主体性は、自分だけを見ている状態より、見る範囲を広げた時に強くなる。
何を見て、何を選び、何を可能にしたか。
そこを説明できる選手になることを目指したい。
技術の使い分けはドリブルの種類と判断、周囲との関係はポジショナルプレー、切り替え後の役割はFWの前線からの守備と合わせて確認できる。

